【登場キャラと台詞数】
言乃葉イッサ（２２）、神代リコ（２６）、銀河アキラ（１０）、神代ミツバ（７）、大地べるの（７）、
川崎カヤコ（８）

計８０

※台詞番号が今回より通し番号になっておりますのでご注意下さい。
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【シーン07：コトノハ使い】

（前回の続きより）

リコ/r45：「コトノハ使い…？」（前回のr45を使用）

イッサ/01：「そう、僕の名前は言之葉イッサ。
言葉（ことば）を持ってこの世の理（ことわり）を書き換える者。
ちなみに、僕の仲間のアキラくんと、さっきの子…大地べるのも、同じような力を持つ者です」

リコ/02：「へぇー…
…って、そうだ、のん気に説明を聞いてる場合じゃなくって！私の友達が大変なの！」
（「って〜」は思い出したように/後半はイッサに）

（私の〜に被って足音/アキラ、カヤコを抱えて戻ってくる）

アキラ/03：「ちっ、あいつ、また逃げやがった。…あ、あとこいつ、途中に落ちてたぞ。」
（どさっ、と重いものが落ちる音/アキラ、カヤコを置く）

リコ/04：「カヤちゃん！」

（びしっ！とでこぴん音/イッサ、アキラにでこぴんした）

アキラ/05：「あいてっ！！」

イッサ/06：「アキラくん！怪我人を乱暴に扱うんじゃありませんッ！！」

アキラ/07：「だってよー…」（不満そうに）

イッサ/08：「…はぁ」（アキラにため息）

（イッサ、屈んでカヤコを見る）
イッサ/09：「気を失っているだけのようですよ。…ですが、一応医者に連れて行った方がいいかもしれませんね」

リコ/10：「う、うん。わかった！」
（足音複数/３人、カヤコを運んで移動する）
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【シーン08：結界】
（足音＞途中で止まる/アキラ、廊下の端で何かに気づいたように立ち止まる）
アキラ/11：「…ちっ、ヤバイな、結界だ」

イッサ/12：「少し遅かったようですね…」（しまった、という感じで）

リコ/13：「え、何？どういうこと？」

イッサ/14：「さっきの異能者ですが、やっと見つけた《コトワリ》の能力者…
つまり、リコくんを逃がす気はないようですよ」

リコ/15：「ていうか、その《コトワリ》の能力者って何よ！どうして私が狙われなくちゃいけないの！？」

イッサ/16：「話せば長いことながら…えーと。リコくんは《マガツヒ》という神の名前を知っていますか？」

リコ/17：「知らない…けど」

イッサ/18：「簡単に言えば《マガツヒ》はこの国にいる八百万（やおよろず）の神の一人、
災厄（さいやく）の神の名前です。」

アキラ/19：「大昔に封じられたんだけどよ、場所がよりによってこの学校の下らしいんだよな。」

リコ/20：「ええっ！？」（リコ、思わずその場から飛びのく）

イッサ/21：「簡単には出てきませんから大丈夫ですよ。ですが、ただ一つ、封印を解く方法があるんです」

（廊下に足音が響く/ミツバ、どこからともなく現れる）
ミツバ/22：「そう、マガツヒを封じた者の血を引く、異能者の血さえ有れば、封印を解くことができるんだ」
（楽しげな感じで）

リコ/23：「おにい…ちゃん？」（ミツバの様子がいつもと違うのでいぶかしげに）

べるの/24：「きゃはははっ！その神様が蘇れば（よみがえれば）、べるの達はもっともっと強くなれますの！！」

アキラ/25：「てめぇら…やっぱりグルか！」

ミツバ/26：「君達が説明をしてくれたんで手間が省けたよ。…べるの！」

べるの/27：「はーい。きゃはははっ！」

（軋むような音/リコ達の後ろに土塊人形が現れる）

アキラ/28：「またこいつか。こんなもん、あたしの魔法で…疾く（とく）来たれ、風の申し子（もうしご）、空より来るもの…ぐあっ！！？」
（素振り音＞打撃音＞どさっと落ちる音/呪文途中で土塊人形が攻撃/アキラ、吹っ飛ばされる）

リコ/29：「きゃあっ！！？」
（同じく攻撃音/リコ、攻撃を受けて倒れる）

べるの/30：「きゃはははっ！ご主人様にあたしの人形を強くしてもらったですの！
さっきと同じだと思ったら大間違いですの！」

イッサ/31：「アキラくん！リコくん！！」

リコ/32：「嘘…お兄ちゃん、なんで…？」

リコ/33：「父さんと母さんに聞いたことがあるの…あたしにはお兄ちゃんがいるんだって。
困った時は…きっと、助けに来てくれるって…ミツバお兄ちゃんのことじゃ、なかったの…？」
（言葉、途切れ途切れになる）

ミツバ/34：「神代の当主の血筋の僕が、兄？そんなわけないだろう。
君が《コトワリ》の能力者でなければ、生きようが死のうが知ったことじゃないんだよ」

イッサ/35：「ミツバさん…！！」（怒りを込めて）

べるの/36：「そういえば、お姉ちゃんのパパとママも、お姉ちゃんを素直に渡せば死ななくて済んだのにね！
結局、仲良く死んじゃうんじゃ意味ないじゃない！きゃはははっ！」

リコ/37：「事故…じゃなかったの…？父さんも、母さんも、私のせいで死んだってこと…？」

イッサ/38：「リコくん、聞いちゃダメだ！」

リコ/39：「私が、私がいたせいで父さんと母さんは…」

ミツバ/40：「さぁ、どうする？言之葉イッサ。
君の力じゃ、マガツヒはおろか、べるののツチクレでさえ倒せないだろう？」

（イッサ、倒れたリコの側に屈む）
イッサ/41：「神代リコ…いえ、君の本当の名前は伊豆野リコ、でしょう」

リコ/42：「…どうして、私の本当の名前を知ってるの…？」

イッサ/43：「………。僕に力を貸してください。父さんと母さんの時は間に合わなかった。
僕は、君だけでも救いたいんです」

リコ/44：「え…？」

イッサ/45：「僕には起こってしまったことを変えることはできない。…でも、君にはそれができる。
僕が君を守ります。君の願いを叶えてください」
（イッサ、そう言ってミツバ達の方に向き直る）

ミツバ/46：「何を話している？さぁ、もういいだろう。コトワリの能力者を渡してもらおう」

イッサ/47：「それはできません。
…コトノハを以って（もって）命ず！其（そ）は揺るぎなき盾！」
（魔法っぽい効果音）

べるの/48：「きゃははっ！無駄ですの！そんな弱い盾、べるのの人形の攻撃を防げませんの！」
（攻撃音、打撃音など/イッサ、攻撃を防ぎきれず飛ばされる）

イッサ/49：「ぐっ！！」

（攻撃音、打撃音に被ってリコの台詞）
リコ/50：「もしも…もしも私に願いを叶える力があるのなら…それなら、私は、日常に戻りたい。
父さんや母さんや、元気なカヤちゃんのいる日常に…」
（ざぁっ！と強い風の音）

ミツバ/51：「何っ！？」

（風の音と同時に何かが崩れる音/べるのの土塊、元の土に戻る）
べるの/52：「あたしの人形が…っ！！」

イッサ/53：「その願い…きっと叶いますよ、リコ」

（強い風の音＞フェードアウト）
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【シーン09：いつもの日常】

カヤコ/54：「ねー、リコ！リコったら！」

リコ/55：「え…カヤ、ちゃん？」（驚いた感じで）

（時間は夕方、いつもの学校の通学路）

カヤコ/56：「どうしたの、ぼーっとして。リコらしくないなぁ」

リコ/57：「ええとね、なんか変な夢を見てたみたいな…」

カヤコ/58：「歩きながら？もー、のん気なんだから！…で、どんな夢よ？」

リコ/59：「うーん…黒ローブの人とか、変な土の人形とか、出てきた気がする」

カヤコ/60：「は？…あんた、大丈夫？」

リコ/61：「だ、大丈夫だってば！もう…」（困った感じで）

カヤコ/62：「そーだ、今日、リコんち行っていい？
リコのお母さんの焼くホットケーキって最っ高に美味しいんだよね〜。うんうん、今日のおやつはそれに決まりっ」

リコ/63：「カヤちゃん、勝手に決めないでよ…」（呆れた風に）

カヤコ/64：「えへへー、ごめんごめん」（悪びれず）

（歩きながらリコ、ぽつりと呟く）
リコ/65：「…あれは夢、だったのかな。父さんと母さんが死んだことも、カヤちゃんが怪我したことも…
…アキラちゃんとイッサさんに会ったことも」
（足音）（反対側からも足音）

（話しながらやってくる）
アキラ/66：「お前さぁ、上手くいかなかったらどうするつもりだったんだよ。そしたらあたしら全員死んでたぞ？」

イッサ/67：「まあ、結果的に上手くいったんですからいいじゃないですか」

（リコ、町の通りで反対側から来た普通の格好のアキラとイッサとすれ違う）

リコ/68：「え…？」（振り向く）

カヤコ/69：「どうしたの、リコ？先行っちゃうよー？」（数ｍ先で）

アキラ/70：「よっ、リコ。お互い、どうにか無事だったみたいだな。
…って、こら、イッサ。こそこそ逃げようとするな」

イッサ/71：「え、いや、だって、リコくんは折角日常に戻れたわけですし、ぼ、僕達が干渉するべきではないと…」
（しどろもどろに）

（リコ、２人を見て笑う）
リコ/72：「そっか…夢じゃなかったんだ。やっぱり、あなた達が助けてくれたんだ」

リコ/73：「ありがとう、アキラちゃん、…イッサお兄ちゃん」

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【シーン10：キャストコール】

イッサ/74：言乃葉（ことのは）イッサ・（キャスト名）
リコ/75：神代（かみしろ）リコ・（キャスト名）
アキラ/76：銀河（ぎんが）アキラ・（キャスト名）
ミツバ/77：神代（かみしろ）ミツバ・（キャスト名）
べるの/78：大地べるの・（キャスト名）
カヤコ/79：川崎カヤコ・（キャスト名）

イッサ/80：ボイスドラマ『コトノハ』
企画・脚本、さのや
編集、緑夏葉（りょっか よう）
イラスト、グリーン
制作・提供は「ゼロから始めよう」でお送りしました。

（終）
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【更新履歴】
08/02/22　とりあえず完成、緑夏さん読み仮名修正