■ボイスドラマの作り方・編集編(Audacity版)(2010.7.11)
2010年現在の、さのやのボイスドラマの作り方。
これから作り方が変わるかもしれませんが、現在のメモ。
ソフトは名前のみ記載しているので、気になる方はぐぐってみたりしてみてください。
Audacityは日本語化されたものを使用していますが、
バージョンによってはメニュー名などが違うかも。
※〜は補足。
0.音声のWAV化
1.音声をつなぐ
キャラクターごとに音声をつないで1つのファイル(WAV)にします。
何故キャラクターごとかというと、収録環境によって音の大小が違ったりするので、
キャラごとのが編集しやすいのです。
同じCVさんが複数のキャラを演じていたりする場合は、
短めの時は一緒のファイルに、長めの時は別のファイルにまとめます。
また、10分以上の長い作品の時は、区切りのいい場所でファイルを分けて
シーン毎に編集したりしています。
[使用ソフト]:WaveBinder
WAV形式の複数のファイルを1つにつなげてくれるソフト。
ものによっては途切れた音が入ってしまう仕様ですが、1つ1つちまちまつなぐ手間を考えたら全然楽。
2.WAV、BGM、SE(効果音)などをAudacityに放り込む
つないだWAVファイルをフォルダからAudacityの編集画面にドラッグで放り込みます。
mp3、wavなら勝手に読み込んでくれるのでとても便利です。
読み込んだ音声ファイルは、ファイルごとに トラック(お絵かきソフトでいうレイヤーのようなもの)に
分けられています。
読み込んだらトラック名をクリックし、「トラックを上に移動」「トラックを下に移動」などを使って、
音声、BGM、SE などに大まかに分けておきます。
[使用ソフト]:EggExplorer
複数フォルダをタブで切り替えできるソフト。
音声フォルダや効果音フォルダを開いておくと便利。
前に開いていたフォルダを記憶しておいてくれます。
3.編集する
音声やBGMの素材ファイルを編集画面に放り込みました。
このまま再生ボタンを押すと、全てが一気に鳴ってしまってえらいことになります。
今度は会話の間やBGM・SEのタイミング、音量の調整などを行っていきます。
・会話の間の調整
無音を入れたい場所をクリック>製作>Silence>秒数を入力>無音の作成
をクリック
上記で無音が挿入されます。一番最初に鳴るトラック以外は、
トラックの一番前にこれで無音を数十秒挿入してしまいましょう。
会話の間をちょっと空けたい時は、0.3〜0.5秒くらいずつ無音を入れていくと調整し易いです。
また、トラックをドラッグ>Delキーで選択部分の削除もできます。
無音の挿入と不要部分の削除をし、再生で確認しながら会話の間を自然なものに調整していきます。
※トラックは斜め下、斜め上にドラッグすると、複数トラックを選択することもできます。
同じ分だけ無音を挿入/削除したい時などに使います。
※トラックをクリック>編集>カーソルの移動>トラックの最初(or最後) をクリックすると、
トラックの最初(または最後)にカーソルが移動します。0秒位置に無音を入れたい!などの場合に便利です。
・音量の調整
音量を調整したい部分をドラッグで選択>効果>増幅>増幅の数値を入力>OK
音の大きさはこれで調整します。マイナスの入力もできます。
声の大きさ調整の際は、+か-の2〜3ずつで調整しています。
(もっとざっくばらんな数値でもOKかも/臨機応変に)
※クリッピング許可
にチェックを入れると、限界以上に音を増減することができますが、
音が割れてしまったりするのであまりお勧めできません。
割れるくらい音量を上げないとバランスが合わない!という時にチェックを入れて使いましょう。
※BGMなど、トラック全体の音を増減したい場合は、トラック名の下にある「-」「+」印のついた目盛りを
動かすことでも音量を増減できます。
・フェードイン・フェードアウト
BGMや効果音にフェードインやフェードアウトをかけたい時は、
フェードをかけたい場所をドラッグで選択>効果>フェードイン(またはフェードアウト)
を選択します。
・確認
全体を通して聞いて、OKだったらできあがり。
間や音量が変な部分があったら、上記の作業を繰り返して修正していきます。
[使用ソフト]:Audacity
4.WAVへの出力
ファイル>別名へ書き出し〜WAV というメニューをクリックし、WAV形式で保存します。
※この際、メモリが不足していると音が一部出力されなかったりすることがあるようです。
出力後は必ず通しで確認を!
[使用ソフト]:Audacity
5.Hz、チャンネル調整
上記でステレオ音源や周波数の違う素材を使っていると、それでWAV化されてしまっているので、
SoundEngineで完成したWAVファイルを開き、チャンネルをモノラルに、Hzを22050Hzにします。
[使用ソフト]:SoundEngineFree
6.mp3化
LIFEの画面にドラッグでファイルを読み込み、「E」アイコン、「全曲変換」アイコンを押してmp3化します。
[使用ソフト]:Lame Ivy Frontend Encoder(LIFE)
とりあえず以上で完成です。
WaveBinder+Audacityを導入して作業スピードがかなり上がりました!
また、上記の方法ですと完成系に近い形で聞きながら作業ができるので、
SoundEngineオンリーで作業するより完成品のイメージがしやすいです。
(BGMトラックだけを後で差し替えたりできますし!)
しつこく音量調整をしないといけないのはどのソフトでも同じですが、
編集をやったことない方でも比較的簡単に音声編集にチャレンジできると思います。
ということで、編集をやってみたいそこのあなたも、Audacityで編集にレッツチャレンジ!
◆おまけ
【BGM・効果音に統一感を持たせてみよう】
ボイスドラマやオーディオブックやWEBラジオの編集をする時、BGMや効果音を選ぶのって難しいですよね。
雰囲気を大きく左右するものですし、作品のイメージにあった物をできれば使いたいし……
かといって曲の雰囲気がバラバラでもちょっとなーと思ってしまったり。
ということで、私なりにですが、BGMや効果音を選ぶ時にちょこっと気にしていることを書いてみます。
・BGMメモにキーワードを書いておく/それに有ったものを選ぶ
BGMや効果音を選ぶとき、「クラシック」「コミカル」「軽い感じ」などなど、
作品のイメージをキーワードでいくつか記入しておきます。
「メリケン的な感じで」「ふわふわ」など、自分で分かればどんなメモでもOKです。
BGMを選ぶ時、そのキーワードを念頭に置いておき、イメージにあまり合わないものはばっさり捨てていきます。
キーワードに沿ったものを選ぶと結構失敗がない!気がします。(気か
・BGMのジャンル/楽器をある程度限定する。
「クラシック」「ジャズ」や、「ピアノ」「ギター」など、BGMのジャンルや楽器は、
なるべく同じものを使用すると統一感が出る気がします。
ジャンルや楽器によっては素材が少なかったりするので難しいところですが;;
ピアノ曲は公開されているサイトさんが多めなのと、現代ものやファンタジー、どちらにも合うのでお勧めです。
・効果音はリアル優先かデフォルメ優先かをある程度決める。
ギャグ作品ですと効果音が大げさな方がそれっぽいですし、
シリアスな作品ですと、効果音は現実に近い方が雰囲気が出ます。
なので効果音の方向性は統一しておいた方が良いんじゃないかと。
こちらは一概には言えないので、臨機応変に変えていただいてもOKだと思います!
以上、BGMや効果音で気にしていることでした。
少しでも参考になれば幸いです。